オンライン講座を作るとき、最初に「誰に届けるのか」を考える場面があります。
そのときに、年齢、性別、職業、家族構成、住んでいる地域などを書き出してみることは多いかもしれません。
しかし、そこまで決めたはずなのに、いざ講座の中身を考えようとすると手が止まってしまうことがあります。
「30代女性向け」「会社員向け」「子育て中の人向け」と決めてみても、どんな悩みに触れればいいのか、どこから説明すればいいのか、どんな順番で講座を組み立てればいいのかが見えにくいままになってしまうのです。
これは、ターゲット設定のやり方が間違っているわけではありません。
ただ、まだ「その人が何に困っていて、何を基準に判断し、どんな変化を求めているのか」という深い部分まで見えていない状態なのだと思います。
この記事では、ターゲット設定を年齢や職業だけで考えると講座内容がぼやけやすい理由を、講座づくりの視点から整理しました。
ノウハウを増やすだけでなく、受講生が今どんな状態にいるのかを考えるきっかけになれば幸いです。
ターゲット設定で年齢や職業だけを決めても、講座内容が具体化しにくい理由
まずは、属性を決めたあとに講座作成の手が止まりやすい理由を整理していきます。
年齢や職業は大切な手がかりになりますが、それだけでは「その人に何を教えるのか」を具体的に決めるのは難しいケースが多いのやもしれません。
「誰向けか」は決まっても、「何に困っているか」はまだ見えていない
「30代女性向け」と決めると、ターゲットを設定できた安心感が生まれます。
しかし、その人が今どんな場面で困っているのかまでは、年齢だけでは見えてきません。
仕事で時間がなくて悩んでいるのか、自分に自信が持てないのか、情報が多すぎて選べないのかによって、講座で扱うべき内容は大きく変わります。
属性はあくまで入り口であり、講座内容を決めるためには「悩みの中身」まで踏み込む必要があります。
職業が同じでも、受け取りたい内容は同じとは限らない
たとえば「会社員」といっても、現状の働き方を大きく変えたい人もいれば、今の仕事を続けながら別の可能性を模索したい人もいます。
同じ職業であっても、知りたいこと、避けたいこと、不安に感じていることはそれぞれ異なります。
ここを見落としたまま講座を作ると、内容が広くなりすぎてしまったり、誰にも深く刺さらない説明になってしまったりすることがあります。
このように整理してみると、問題は年齢や職業を決めること自体ではなく、その奥にある「具体的な困りごと」がまだ言語化できていない点にあることが分かります。
年齢や職業だけでは、受講前の迷いまで拾いきれない理由
次に、受講を迷っている人が、どこで不安を感じやすいのかを見ていきます。
講座を選ぶ人は、自分のプロフィールに合っているかだけで判断しているのではなく、「今の自分の状況に必要な内容か」をかなり細かく見ています。
人は属性よりも、「自分の状況に近い」と感じた言葉に反応しやすい
講座の案内文を読んだとき、読み手が興味を持つのは「自分の年齢に当てはまるから」だけではないことがほとんどです。
それよりも、「まさに今、自分がそこで悩んでいる」「この説明なら自分の状況を分かってくれそう」と感じたときに、内容を熱心に読み進めたくなります。
そのため、ターゲット設定では属性の定義よりも先に、相手がどんな状況で迷っているのかを捉えることが大切です。
ここが見えてくると、講座の冒頭で扱うべきテーマも自然と具体的になります。
「学びたいこと」と「本当は避けたい状態」はずれていることがある
受講者はよく「文章の書き方を学びたい」「集客を学びたい」と言います。
しかしその本音の奥には、「SNSに投稿しても全く反応がない状態を抜け出したい」「何を書けばいいか分からず悩む時間を減らしたい」という気持ちが隠れている場合もあります。
表に出ているニーズだけを拾うと、講座内容は知識やノウハウの説明に偏りがちです。
一方で、受講者が「避けたい状態」まで把握できると、講座のどこで安心感をつくるべきかという設計も見えやすくなります。
受講前の判断基準が見えないと、講座の打ち出しも曖昧になりやすい
講座を選ぶ人は、カリキュラムだけでなく「自分についていけそうか」「今の悩みに本当に合っているか」という基準で選んでいます。
年齢や職業といった情報だけでは、この判断基準まで把握することは困難です。
判断基準が見えないままだと、講座の説明が単なる機能やノウハウの紹介になってしまい、相手が「自分向けのものだ」と受け取りにくくなります。
これは、ターゲット設定が属性だけで止まってしまったときに、構造上どうしても起こりやすい状態だと言えます。
つまり、受講前の悩みまで言葉にできているほど、講座の伝え方も「自分に必要な内容だ」と受け取られやすくなります。
設定を一歩深めると、講座の輪郭が見えやすくなる理由
最後に、整理したターゲットを講座内容にどう反映していくかを見ていきます。
細かな手順に入る前に、「どこに注目すると講座内容を考えやすくなるのか」を見ていきます。
ここでは、ターゲットを「人物像」ではなく「受講前のつまずき」として捉え直す視点を整理していきます。
属性ではなく、止まっている場面から考えると内容が見えやすい
ターゲットを考えるときは、人物像だけでなく、その人がどんな場面で迷いやすいのかを見てみると、講座内容のヒントが見つかりやすくなります。
たとえば、発信の文章が書けないのか、講座のカリキュラムが決められないのか、あるいは価格を設定する段階で迷うのかによって、必要なサポートは変わります。
この違いが見えることで、講座で扱うテーマを必要以上に広げすぎずに済むようになります。
まずは、相手が立ち止まっている具体的な場面を見つけることが、内容を具体化するための最初のステップになります。
変化の幅が見えると、講座で扱う範囲も決めやすくなる
講座内容を考えるとき、受講前と受講後の変化(ゴール)を大きく設定しすぎると、カリキュラムが膨らみすぎてしまいます。
「まったくの未経験者が、すべて一人で完璧にできるようになる」というゴールにすると、教えるべき内容が多すぎて破綻してしまいます。
一方で、「何が分からないのかを整理できる」「最初の構成案が作れるようになる」といった現実的な変化であれば、講座でカバーすべき範囲を適切に絞り込むことができます。
まずはこの段階で、無理のない範囲を見定めることが大切です。
言葉にしにくい部分は、講座づくりの考え方を参考にするのも選択肢
ターゲットの内面を深く掘り下げる作業は、自分一人で行うと同じ言葉ばかりを繰り返してしまいがちです。
「初心者向け」「忙しい人向け」「自信がない人向け」といった一般的な表現から先に進めないときは、視点が凝り固まっているサインかもしれません。
講座づくりの考え方を学んでいくと、ターゲットの属性ではなく「その人がどこで迷っているか」に目を向けることで、内容が整理しやすくなる場合があります。
講座づくりを教えてくれる講座や学びを参考にすると、「その人は何に迷っているのか」「どの段階で止まっているのか」を言葉にしやすくなります。
すぐに正解を出そうと焦るのではなく、講座の中身を具体化するための土台作りとして、学びながら整理していくのも選択肢の一つです。
どの段階で止まっているかを判断できると、講座で扱う内容と順番の両方が決めやすくなります。
まとめ
ターゲット設定において、年齢や職業を決めることは最初の大切な手がかりになります。
しかし、それだけでは相手の深い悩みや判断基準、実際に困っている場面までは見えてきません。
講座内容をより具体的で魅力的なものにするためには、「どんな人か」という属性から一歩進んで、「どんな状態にいる人か」という状況に目を向けることが役立ちます。
一人で悩み続けるだけでなく、講座づくりの考え方を学びながら整理することで、講座の輪郭が少しでも見えてくることがあります。整理をサポートしてくれる講座を活用することも、一つの方法です。
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