オンライン講座を届けたい相手が広すぎると内容が伝わりにくくなる理由

オンライン講座を作るとき、「できるだけ多くの人に役立ててもらいたい」と考える方は多いのではないでしょうか。

たとえば、カリキュラム案を書き出してみたものの、「これは初心者向けなのか、経験者向けなのか」と迷い、手が止まってしまうことがあります。

しかし、初心者から経験者まで、まだ悩みが曖昧な人からすでに困っている人まで、すべての人に向けようとすると、講座の内容はかえって決めにくくなってしまいます。

これは、企画力やモチベーションが足りないからではありません。

ターゲットを広げすぎたことで、「何をどこまで話せばいいのか」「どんな言葉で伝えればいいのか」という基準が見えなくなっているのが主な原因です。

この記事では、ターゲットが広すぎると内容が伝わりにくくなる背景を整理し、講座づくりを進めるときの考え方を見ていきます。

目次

届けたい相手が広すぎると、最初の一言が決めにくくなる

まずは、ターゲットが広いままだと、講座案内の書き出しでどんな迷いが生まれやすいのかを見ていきます。

講座の内容そのものが思いつかないのではなく、実は「誰に向けて話し始めるか」が定まっていないケースが多くあります。

「初心者にも経験者にも」は、説明がぶれやすい

初心者に向けた講座なら、専門用語の意味や基本的な考え方から丁寧に説明する必要があります。

一方で、経験者に届けるなら、そうした基本は省いて実践的な話から入ったほうがスムーズです。

この両方に同時に応えようとすると、説明が物足りなく感じられたり、逆に長すぎて退屈に思われたりしがちです。

講座づくりの手が止まってしまうときは、内容そのものよりも、説明の前提がブレていることが原因かもしれません。

いろいろな悩みに応えようとして、講座の入口が広がりすぎる

「この悩みにも触れたい」「あの人の役にも立ちたい」と親身に考えるほど、講座の導入部分にあれもこれもと詰め込みたくなります。

しかし、入口で扱う悩みの種類が増えすぎると、受講生は「これは本当に自分に必要な講座なのだろうか」と迷ってしまいます。

たとえば、集客の悩み、講座設計の悩み、価格設定の悩みをすべて入口で扱おうとすると、受講生は自分がどこから読めばいいのか分かりにくくなります。

届ける相手を広げるほど、メッセージがぼやけることもあります。

誰にでも当てはまる言葉ほど、誰の心にも刺さりにくくなる

「自分らしく学びたい人へ」「現状を良くしたい人へ」といったキャッチコピーは、ぱっと見るとたくさんの人に当てはまります。

けれど、対象が広すぎる言葉は、受講生が「自分のことだ」と実感しにくくなります。

人は「まさに自分の悩みが言葉にされている」と感じたときに、その内容を深く受け取るものです。

言葉の輪郭がぼやけてしまうのは、届けたい想いが強いからこそ、相手の状態が見えにくくなっているからかもしれません。

講座の最初の一言を考える前に、まずは「誰のどんな状態に向けて届けるのか」を見ておくと、伝える内容も整理しやすくなります。

届けたい相手が広すぎると、講座の中心が見えにくくなる

次に、ターゲットの広さが、講座全体の流れや内容の組み立てにどう関わるのかを整理します。

オンライン講座づくりは、知識を詰め込むことではなく、「何を伝えて、何を省くか」を考えながら組み立てていく作業です。

相手が広すぎると、この判断基準が揺らぎやすくなります。

相手が増えるほど、入れる内容と省く内容の判断が難しくなる

講座の準備を進めていると、伝えたい内容がたくさん出てくるはずです。

ただ、ターゲットが広いと、それぞれの人に必要な情報が異なるため、整理が難しくなります。

初心者には必須でも経験者には不要な解説や、経験者には重要でも初心者には難しすぎる内容が混ざり合ってしまうと、講座がブレやすく、全体の構成がまとまらなくなってしまいます。

完成度を上げようとするほど、内容を削るのが怖くなる

「きちんとした講座を作りたい」と思えば思うほど、「内容が足りないと思われたらどうしよう」と不安になるものです。

そのため、優先順位をつけて内容を絞り込んだほうが分かりやすくなると分かっていても、情報を削ることに抵抗を感じてしまいます。

ターゲットが広いままだと、「誰かには必要かもしれない」と思い、情報を絞りにくくなる場合があります。

自分の経験を届ける講座ほど、対象を絞るのが難しく感じられる

ノウハウだけでなく、自分の経験や想いが詰まった講座であるほど、ターゲットを絞ることにためらいが生まれやすくなります。

対象を絞ることが、まるで「特定の人を切り捨てる」かのように感じられてしまうからです。

「この人には届けなくていいのだろうか」と悩むのは、決断力がないからではなく、受講生を大切に考えているからこそ起こる迷いでもあります。

この段階では、内容を増やすことよりも、「今回の講座で一番変化を届けたい相手」を決めることが、講座全体を整える近道になります。

届けたい相手を少し絞ると、伝える内容の優先順位が見えやすくなる

最後に、ターゲットを絞るという作業を、もう少し前向きに捉え直してみましょう。

完璧に一人に絞り込む必要はありません。少し範囲を狭めるだけで、講座の伝わりやすさは大きく変わります。

絞ることは、届ける人数を減らすことではない

ターゲットを絞ると、受講してくれる人が減ってしまうように感じるかもしれません。

しかし実際には、「誰のための講座か」が明確になることで、本当にその情報を必要としている人に届きやすくなります。

たとえば「副業を始めたい人」とするよりも、「オンライン講座を作りたいけれど、内容がまとまらずに悩んでいる人」としたほうが、ターゲットの状況が具体的になります。

絞ることは、可能性を狭めるのではなく、伝える内容を届きやすくする整理です。

まず決めるのは、属性よりも「どの段階にいる人か」

ターゲットを考えるときは、年齢や職業よりも、相手が今どこで迷っているのかに目を向けると、講座の内容を考えやすくなる場合があります。

まだ問題に気づいていない段階なのか、それともやる気はあるけれど具体的な一歩で躓いているのかによって、伝えるべき内容はガラリと変わります。

まずは相手の「状態」をイメージしてみることから始めてみてください。

届ける相手が広がっていないか、一度立ち止まってみる

誰に向けて講座を作るかを考えていると、どのターゲットも大切に思えてきて、つい対象が広がりやすくなります。

そのため、届ける相手の範囲が大きくなっていても、自分では気づきにくいことがあります。

そんなときは、いきなり対象を絞り込もうとするよりも、「今回の講座で一番サポートしたい状態はどれか」を一度見直してみると考えやすくなります。

すべての人に届く形を目指すのではなく、今の講座で扱う範囲を少し決めておくことで、内容や伝え方も整理しやすくなります。

まとめ

オンライン講座のターゲットが広すぎると、前提条件や講座の入口が曖昧になり、内容が伝わりにくくなってしまいます。

これは準備不足のせいではなく、判断の基準が広がりすぎているために起こる現象です。

ターゲットを絞ることは、受講生を限定することではなく、本当に必要な人にしっかりと届けるための大切なステップです。

少し引っ掛かりがあったら一度立ち止まって、対象や内容を少しずつ整理していくのもおすすめです。




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この記事を書いた人

CMA主宰。CMAは、講座を作りたい個人事業主が経験や知識を整理し、自分らしい講座の形にしていくためのサービスです。AIと講座設計の型を活用しながら、コンセプト、受講生像、ゴール、章立てなどを一つずつ整理する方法をKindle書籍や講座を通して発信しています。

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